脂腺母斑に続発したケラトアカントーマ型有棘細胞癌の1例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
53歳,女性。幼小児期に左側頭部の脱毛斑に気付くも放置。49歳時に左側頭葉の脳出血を発症し,開頭血腫除去,人工骨・硬膜による再建術を受けた。この時,既に脱毛班部に径3cmの腫瘤が存在していた。当科初診時,左側頭部に6×5×1.5 cmの凹凸不整な紅色腫瘤と腫瘤から連続した黄色脱毛局面を認めた。臨床,組織学的に腫瘤はケラトアカントーマ型有棘細胞癌(KA type SCC),脱毛斑は脂腺母斑で,両者は切片上連続していた。脂腺母斑を母地としたKA type SCC(T3N0M0, stage II)と診断した。辺縁6mm離し骨膜上で切除,分層植皮術を施行。術後,緑膿菌感染を発症し保存治療を行うも効果は乏しかった。感染は人工骨・硬膜に波及し硬膜外膿瘍を形成。感染した人工骨・硬膜除去し,広背筋皮弁で再建した。経過は良好で手術1年後の現在,再発は無い。
- 2011-09-30
著者
-
横井 郁美
香川大学医学部皮膚科学教室
-
窪田 泰夫
香川大学医学部皮膚科学教室
-
米田 耕造
香川大学医学部皮膚科学教室
-
窪田 泰夫
香川大学 皮膚科学教室
-
窪田 泰夫
香川医科大学
-
宗広 明日香
香川大学医学部皮膚科学教室
-
森上 純子
香川大学医学部皮膚科学教室
-
宗廣 明日香
香川大学医学部皮膚科
-
窪田 泰夫
香川大学医学部皮膚科
-
窪田 泰夫
香川大学 医学部皮膚科学教室
-
窪田 泰夫
香川大学医学部
-
宗廣 明日香
香川大学 皮膚科学教室
-
米田 耕造
香川大学医学部皮膚科
-
濱本 有介
香川大学医学部形成外科
-
岡田 将生
香川大学医学部脳神経外科
-
森上 純子
香川大学医学部皮膚科
関連論文
- 尋常性乾癬に対するカルシポトリオール軟膏およびベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏による外用連続療法の有用性
- マルチスペクトル画像を利用した尋常性ざ瘡のステージ毎の抽出(カラー画像)
- 6.先天性幽門閉鎖症に先天性表皮水疱症を合併した1例(第45回日本小児外科学会中国四国地方会)
- 成人女性〓瘡患者を対象としたスキンケア製品の使用経験と皮膚生理機能および患者QOLに及ぼす影響
- MS3-6 日本におけるアトピー性皮膚炎疾患特異的QOL評価尺度の開発(アトピー性皮膚炎,ミニシンポジウム,第57回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- アトピー性皮膚炎治療における抗アレルギー薬の役割--その位置付けと限界 (特集 アトピー性皮膚炎2001--適正医療の普及と不適切治療の排除をめざして)
- 香川県下の中学生を対象としたニキビに関する疫学的研究 : QOL評価も加えて
- t(8 ; 14)転座が陽性だった皮膚原発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫, 下肢型 (primary cutaneous diffuse large B-cell lymphoma, leg type, PDLBCL-LT) の1例
- マルチスペクトル画像を用いた皮膚病変部の強調と定量化
- 症例 エルロチニブによる皮膚病変の2例
- 症例 フロンガスによる両手急性凍傷の1例
- 尋常性乾癬に対するカルシポトリオール軟膏およびベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル軟膏による外用連続療法の有用性
- MRSAによるSSSSの1例
- 後天性魚鱗癬とロリクリン角皮症 (第109回日本皮膚科学会総会--進化する皮膚科学--21世紀の医療・社会の中での役割と展望) -- (教育講演 角化異常症最前線(先天性,後天性))
- 魚鱗癬症候群 (第108回日本皮膚科学会総会・学術大会号) -- (教育講演 遺伝性水疱症・遺伝性角化症)
- 症候群に伴う魚鱗癬(魚鱗癬症候群) (皮膚科セミナリウム(第54回)角化)
- 表皮細胞--疾患とユビキチン化 (第106回 日本皮膚科学会総会・学術大会号) -- (教育講演 ケラチノサイトの生物学)
- 下口唇にみられた悪性黒子の1例
- 症例 Merkel細胞癌の2例
- 〓痒性皮膚疾患に対するロラタジン口腔内速溶錠(クラリチン^【○!R】レディタブ^【○!R】錠)の服用性及び有用性の検討 : 患者主体の評価を中心に
- 患者主体の評価を基にしたベシル酸ベポタスチン(タリオン^【○!R】錠)の慢性蕁麻疹患者に対する臨床的有用性と患者QOLに及ぼす影響 : 慢性蕁麻疹の各症状はどのように改善されるか
- 尋常性乾癬患者に対するカルシポトリオール外用連続療法の患者QOLに及ぼす影響
- Mathematica^【○!R】 NearestFunction と点配置パターン解析 : 「表皮ランゲルハンス細胞の空間配置モデル」より
- Mathematica^【○!R】 vs 空間配置の基礎的解析
- アトピー性皮膚炎治療剤タクロリムス軟膏外用によるマウス表皮ランゲルハンス細胞空間配置パターンの変化について
- 成人アトピー性皮膚炎患者の躯幹・四肢病変に対するタクロリムス軟膏とステロイド軟膏との併用連続療法の有用性
- 皮膚科における写真撮影 : 過去, 現在, 未来
- 線維肉腫に近い組織像の共存が認められた大型の隆起性皮膚線維肉腫の1例
- 放射線療法に腫瘍減量術を併用し良好な経過と得た高齢者の耳前部有棘細胞癌の1例
- 表皮ランゲルハンス細胞の空間配置パターン
- 皮膚科受診患者のステロイド外用薬に対する意識と小児アトピー性皮膚炎治療におけるステロイド節約型レジメン
- 治療 掻痒性皮膚疾患に対するロラタジン口腔内速溶錠(クラリチンレディタブ錠)の服用性及び有用性の検討--患者主体の評価を中心に
- 治療 患者主体の評価を基にしたベシル酸ベポタスチン(タリオン錠)の慢性蕁麻疹患者に対する臨床的有用性と患者QOLに及ぼす影響--慢性蕁麻疹の各症状はどのように改善されるか
- 下腿・指趾潰瘍(2)閉塞性動脈硬化症,Buerger病 (特大号 すべての医師に必要な皮膚科知識) -- (部位別皮膚症状のみかた)
- 治療 尋常性乾癬におけるマキサカルシトール軟膏とステロイド軟膏によるtopical sequential therapy--QOL評価を加えて
- 症例報告 皮下型サルコイドーシスの2例
- 皮膚粘液癌の1例
- 症例 電子線治療寛解後20年を経て再発した血管芽細胞腫の1例
- 症例 後頸部に生じた Solitary Fibrous Tumorの1例
- 蕁麻疹治療の継続性について
- 皮膚悪性腫瘍におけるFDG-PET検査の有用性 (特集 最近のトピックス2006 Clinical Dermatology 2006) -- (新しい検査法と診断法)
- 血管新生と皮膚病
- アトピー性皮膚炎患者に対するTh2サイトカイン阻害薬とヒスタミンH1拮抗薬との連続併用療法の臨床的有用性と患者QOL評価
- 表皮細胞 : 疾患とユビキチン化
- 血管炎の病理
- 症例報告 爪部悪性黒色腫の1例--外傷を誘因とした報告例のまとめ
- Rowell's syndromeの1例
- 血管内皮細胞の皮膚生物学
- ヒト毛乳頭細胞のstem cell factor分泌に対する各種サイトカインの影響
- 症例 Hutchinson's Signを呈した眼部帯状疱疹の2例
- 肥満細胞調節薬 (特集 アトピー性皮膚炎の新しい展開) -- (アトピー性皮膚炎治療薬)
- 症例 ソラフェニブによる薬疹の1例
- 後天性魚鱗癬とロリクリン角皮症
- 先天性爪甲硬厚症2型の1例 (特集 付属器疾患)
- 魚鱗癬症候群
- 症候群に伴う魚鱗癬(魚鱗癬症候群)
- CK18染色が診断の一助となったtriple Paget病の1例
- 香川県内皮膚科医を対象としたステロイド含有抗ヒスタミン薬の使用状況調査 : 院外処方薬局の調査も含めて
- 臨床研究 痒性皮膚病患者を対象とした痒み治療内服薬に対する意識調査
- 瘡外用連続療法とスキンケアの意義 (第27回総会・臨床学術大会後抄録)
- 脂腺母斑に続発したケラトアカントーマ型有棘細胞癌の1例
- 治療 アトピー性皮膚炎患者のスキンケアにおける各種ヘパリン類似物質含有ローション製剤の使用感および患者満足度の比較検討
- 治療 成人アトピー性皮膚炎に対するステロイド軟膏とタクロリムス軟膏による外用連続療法の有用性と患者QOLに及ぼす影響
- 多発転移に対してソラフェニブ(ネクサバール®)で加療するも急激な転帰をとった悪性末梢神経鞘腫(Malignant peripheral nerve sheath tumor,MPNST)の1例
- 〓瘡寛解期における化粧指導とスキンケア製品によるProactive Managementの有用性
- 症例 帯状疱疹に伴った運動神経麻痺の2例
- 遠心性環状紅斑を伴った原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫の1例
- ES18-2 アトピー性皮膚炎治療と抗ヒスタミン薬 : 抗ヒスタミン薬内服に対する患者意識と服薬アドヒアランス(教育セミナー18 掻痒性皮膚疾患の臨床,第62回日本アレルギー学会秋季学術大会)