バイオディーゼル燃料製造装置の開発
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概要
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持続可能な開発が望まれている近年,バイオマスエネルギーはカーボンニュートラルであるため環境負荷が少なく,注目を集めている.その中で最も実社会への普及が進んでいるのがBDF(バイオディーゼル燃料)であろう.BDFは植物油を原料として製造され,廃棄の面倒な廃食油からも製造可能である.加えて軽油に比べ硫黄酸化物の排出が少なく,環境に優しい.このようにさまざまなメリットを有することからも,より一層の利用の拡大が望まれている.日本では近年小型のBDF製造装置が開発され,企業だけではなく自治体や学校,福祉介護施設などで導入され,BDFがその団体のバスやトラック,公用車などに使用されている.しかしながら市販されている装置は液体混合に基づいた最適化が成されているとはいえず,操作性が悪いことに加え価格が高く,普及のための大きな障害となっている.本研究ではBDF製造工程に配慮して装置を見直し,すでに市販されているものよりも高性能な装置の開発を目的に種々の検討を加えた.実験結果よりBDF製造においては円錐底円筒槽よりも四角錐底角型槽の方が撹拌状態において有効であることを明らかにし,このことにより操作時間の大幅な軽減と,装置の小型化に成功し,低価格の実現を可能とした.さらに,本研究成果に基づきBDF製造装置を開発し市販するに至った.
- 2011-11-20
著者
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高畑 保之
山形大学工学部
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高橋 幸司
山形大学国際事業化研究センター
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高畑 保之
山形大学大学院理工学研究科
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志斎 金一
(有)トータル・システム
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今井 敏彦
(有)トータル・システム
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高橋 幸司
山形大学工学部バイオ化学工学科
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