エチレン処理中の間欠換気と貯蔵温度がカキ'西条' (Diospyros kaki Thunb.) 熟柿果皮の着色に及ぼす影響
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概要
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カキ'西条'果実は熟柿となる過程で着色が進み赤味が増加することが認められている。筆者は収穫し低温貯蔵した'西条'果実をエチレン処理して得た熟柿より、収穫果を室温で自然放置して得た熟柿のほうが着色がやや優れることを観察している。エチレン処理は20℃の温度条件下48時間密封容器内で行うが、この密封条件と温度が自然放置の場合の条件と異なると考え、柑橘における着色促進を参考に、エチレン処理における換気が'西条'熟柿の着色に及ぼす影響を調べる目的で実験を行った。あわせてエチレン処理後の温度条件の影響も調査した。カキ'西条'果実を数週間0℃で貯蔵後、20℃で48時間密封容器内でエチレン100ppm処理を行い、処理後10または20℃で4日間貯蔵し熟柿を得た。エチレン処理において容器を1時間開封して換気し、換気が果実の着色に及ぼす影響について調査した。エチレン100ppm処理果実は換気にかかわらず10および20℃いずれの温度条件においても4日間で完熟し熟柿となった。10および20℃いずれの温度条件においても、エチレン処理における換気による着色の改善が認められた。エチレン100および20ppm処理における換気は、処理後20℃で貯蔵した果実の着色を著しく改善した。エチレン処理における換気は、エチレン処理前0℃で4週間貯蔵した果実から得た熟柿の着色改善に効果があった。
- 2010-01-29
著者
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