喉頭温存・下咽頭喉頭部分切除術における切除範囲と再建法について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
喉頭温存・下咽頭喉頭部分切除術で，適切な再建術選択の指針は確立されていない。そこで2004年4月より当科で本術式を行った23例を対象として，切除範囲と再建法について検討を行った。一側の披裂喉頭蓋襞と梨状陥凹に留まる切除なら一期縫縮が可能であった。一側の梨状陥凹を越えて後壁や輪状後部に達する切除や，一側の披裂喉頭蓋襞を越えて披裂上半分を含む切除では空腸パッチ再建が必要であった。T3・T4進行癌でも，喉頭温存手術の可能な症例が認められた。一期縫縮例では平均2週間，再建症例では平均3週間で術後経口再開が可能であった。完全喉頭機能温存が約8割の症例で成され，疾患特異的生存率が約9割であった。
- 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会の論文
- 2009-10-30
著者
-
松浦 一登
宮城県立がんセンター頭頸科
-
西條 茂
宮城県立がんセンター耳鼻咽喉科
-
浅田 行紀
宮城県立がんセンター 耳鼻咽喉科
-
松浦 一登
宮城県立がんセンター
-
浅田 行紀
宮城県立がんセンター
-
西條 茂
宮城県立がんセンター
-
西条 茂
宮城県立がんセンター耳鼻咽喉科
-
加藤 健吾
東北大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科
-
加藤 健吾
宮城県立がんセンター頭頸科
-
加藤 健吾
宮城県立がんセンター
-
山崎 宗治
宮城県立がんセンター頭頸科
-
山崎 宗治
宮城県立がんセンター
-
松浦 一登
宮城県立がんセンター耳鼻咽喉科
関連論文
- 悪性リンパ腫を合併した甲状腺腺腫様甲状腺腫の1例
- がん治療を志す若き耳鼻科医たちへ
- 頸部郭清術の手術術式の均一化に関する研究
- 頸部郭清術の手術術式の均一化に関する研究および頸部郭清術の分類と名称に関する試案について
- 頸部郭清術の分類と名称に関する試案
- 超選択的動注化学療法を用いた頭頸部腫瘍の治療
- 顎二腹筋弁による口腔底再建法
- 頭頸部癌が腹壁に転移した稀な2症例
- 超選択的動注療法による下咽頭進行癌の臓器温存療法
- 超選択的動注療法による臓器温存療法
- 口腔・咽頭癌の重複癌における遺伝子異常
- 口腔・咽頭癌における多重癌症例の検討
- 口腔・中咽頭癌手術における気管切開術の適応
- 下咽頭・喉頭・頸部食道切除術後の遊離空腸による食道・音声同時再建術
- 乳幼児色素性神経外胚葉性腫瘍の一例
- 頭頸部癌における遺伝子座3p21, 9p21領域の欠失と予後との関係
- 口腔・中下咽頭扁平上皮癌pN(+)症例に対する術後治療の有用性について
- 挙上皮弁の広頸筋と顎二腹筋の縫合による口腔底再建
- 中咽頭癌の治療戦略
- 当科における上顎洞悪性腫瘍の臨床検討
- 口蓋扁桃に転移したepithelioid hemangioendotheliomaの1例
- 家族性頸動脈小体腫瘍の2症例
- 頭頸部扁平上皮癌に対する超選択的動注療法の成績と合併症の検討
- 症例 甲状腺癌を疑わせた直腸癌の甲状腺転移例
- PP-1037 下咽頭・喉頭癌とStreptococcus anginosus
- 舌癌の術前まで無症状であった先天性気管狭窄症の1例
- 下咽頭癌・喉頭癌の予後を規定する遺伝子変異
- 遺伝子変異から見た舌癌の成立ちと予後
- 頸部食道がんの治療成績とその検討
- 進行喉頭癌とN3症例に対する超選択的動注療法の検討
- 頭頸部癌に対する超選択的動注化学放射線療法後の救済手術
- 中咽頭癌前壁型の根治手術とQOL
- 当科における中咽頭扁平上皮癌症例の検討
- 中咽頭扁平上皮癌前壁型症例の検討
- 中咽頭側壁がんの治療成績
- 国立がんセンタｰにおけるチｰム医療の現状
- 国立がんセンターにおけるチーム医療の現状
- 喉頭摘出患者の喉摘前後の呼吸機能の変化について
- P-73 upper aero-digestive systemの扁平上皮癌の予後を規定する遺伝子変異
- 頭頸部癌における遺伝子座9p21領域の欠失の検討
- 家族性・両側性・悪性の頸部パラガングリオーマにおけるソマトスタチンレセプターの発現とその意義
- 舌扁平上皮癌一次治療症例(274例)の手術治療成績
- 当科で経験した下眼瞼悪性腫瘍2症例 : malar flap と硬口蓋粘骨膜を用いた眼瞼再建
- 下咽頭癌と喉頭癌の治療を今改めて考える : 喉頭部分切除術および下咽頭喉頭部分切除術の適応拡大を目指して
- T2舌癌の切除と再建
- 超選択的動注化学療法を用いた頭頸部腫瘍の治療
- 二経路投与法の超選択的動注療法による集学的治療
- 二経路投与法による超選択的動注療法
- 喉頭温存・下咽頭喉頭部分切除術における切除範囲と再建法について
- 口腔ケアと再建手術術後合併症の検討
- 超選択的動注療法による口腔咽頭進行癌の治療
- 頭頸部領域の抗酸菌感染症の遺伝子診断
- 再建を伴う頭頸部癌手術における医療経済
- 中咽頭癌の治療戦略
- Malignant Triton Tumor の1例
- 当科における内視鏡下咽喉頭手術(ELPS)症例の検討
- 術中心停止にて再建手術を行えなかった舌喉頭全摘術症例
- ダブル・スコープ法による内視鏡的咽喉頭手術(ELPS)について
- 声門下に発生した喉頭腺系癌の2症例
- 進行上顎洞癌に対して眼動脈経由動注療法を施行した3症例
- 頭頸部がんの頸部リンパ節転移に対する標準的手術法の確立に関する研究 : 頸部郭清術の後遺症調査
- 100 頭頸部扁平上皮癌の予後因子としての遺伝子変異
- 当科における喉頭全摘術後の合併症の検討
- 化学放射線療法を行う頭頸部がん患者を対象とするクリニカルパスを用いた疼痛管理法有効性/安全性評価試験
- 経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)を行った頭頸部癌患者の検討
- 頭頸部外科医が行う化学放射線療法 : その有効性と安全性
- 乳突削除-顔面神経高位切断法を用いた拡大耳下腺全摘術の検討
- Examination about neck dissection after chemoradiotherapy
- 頭頸部癌周術期におけるクオリティ・コントロールとしての口腔ケアの導入
- 頸部腫瘤の治療法選択
- 頸部腫瘤の治療法選択
- A case of buccal mucosa carcinoma reconstructed by platysma myocutaneous flap
- 喉頭全摘術後の咽頭皮膚瘻に対する創管理の工夫
- 広頸筋皮弁により再建した頬粘膜癌の1例
- 化学放射線療法後の頸部郭清に関する検討 : feasibility study