連続流れ分析法における硝酸イオンの還元率の評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Griess反応による硝酸イオンの比色測定では,硝酸イオンの亜硝酸イオンへの還元が必要である.本研究では,連続流れ分析法での銅−カドミウムカラムを用いた硝酸イオンの亜硝酸イオンへの還元に対して,還元率の精密な決定を行った.単一のカラムを用いて検討したところ,還元率は試料溶液中の硝酸イオンの濃度によらず一定値を示した.本研究で用いた測定系では,過還元などによる見かけ上の還元率の低下や,還元後に生成する過剰の亜硝酸イオンによる残存硝酸イオンの還元の抑制が起こらないことを確認した.更に,単一の還元カラムでは常に95% 以上の還元率が得られることを確認した.還元カラムを複数個連結させたところ,還元率は増加し,3個以上の還元カラムを連結することで,還元率は99.9% 以上の安定した値に達した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
- 2009-08-05
著者
-
加藤 千香子
独立行政法人産業技術総合研究所計測標準研究部門無機分析科無機標準研究室
-
日置 昭治
独立行政法人産業技術総合研究所計測標準研究部門無機分析科無機標準研究室
-
日置 昭治
独立行政法人産業技術総合研究所 計測標準研究部門 無機分析科 無機標準研究室
-
日置 昭治
産業技術総合研 計測標準研究部門
関連論文
- 蛍光X線分析法による重金属分析用ABS樹脂ディスク認証標準物質の評価
- 連続流れ分析法における硝酸イオンの還元率の評価
- 蛍光X線分析法による重金属分析用ABS樹脂ディスク認証標準物質の評価
- ニッケル標準液を用いる錯滴定法によるシアン化物イオン標準液の保存安定性に関する検討
- RoHS指令対応重金属分析用ABS樹脂ペレット認証標準物質の開発(分析の信頼性とバリデーション)
- ID-ICP-MSによる鉄鋼材料の高精度分析
- 計測標準の国際化 : 鉄鋼試料による分析技術のCCQM国際比較
- 無機標準物質
- 《第2回》pH関連のJISの見直し : JIS改正原案作成委員会WG1の報告
- イオン・元素の定量分析とトレーサビリティ(講座:測定の考え方と実際の装置)
- Harned セル法を用いたpHの一次測定法について
- 分析値の信頼性, 不確かさ
- 化学分析における分析値の取り扱い
- 電子天秤による正確な質量のはかり方(少量の化合物を正確に秤量・分析するには)