稲発酵粗飼料による耕畜連携システムの構築に関する研究 : 埼玉県川里町を事例として
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概要
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政策的に食料自給率の向上が要請されている下で,農用地の有効利用の観点から,稲発酵粗飼料の生産と利用が注目されている.転作作物として水田に飼料作物を生産することは従来からおこなわれてきたが,稲発酵粗飼料の生産は,乾田化して飼料作物を生産する必要がないことから,きわめて有効な農用地の利用方式であるといえる.しかし,その実現のためには,大幅なコストダウンや土地利用集積などが求められる.埼玉県川里町では,農業公社が整備されたほ場において土地利用調整をおこなうとともに,飼料用稲の生産を受託して耕畜連携システムを確立させることで,農地の有効利用とともに安定的な飼料供給を実現していることが確認された.ただしこのシステムを実現させるためには,生産過程に加えて,流通,利用過程までを対象とした助成措置と農用地の面的集積によるコスト低減が必要であることが確認された.
- 2003-05-25
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