BSE問題の総括と研究者の課題
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概要
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2003年1月現在,わが国では牛海綿状脳症(BSE)患牛は7頭確認されている.その1頭目が確認されたのは2001年9月のことであった.イギリスを中心としたBSEの大量発生から15年も経緯していて,十分な情報を得ていたにも関わらずわが国ではBSE発生に対する危機管理体制が準備されておらず,その発生は畜産関係業界だけでなく,一般消費者を巻き込んだ一種のパニックを生起させた.その混乱の中,農林水産大臣と厚生労働大臣の私的諮問機関「BSE問題に関する調査検討委員会」が組織され,そのことに関する行政対応の検証と今後の食品安全行政のあり方について検討し答申が出された.本解説は,その答申内容を紹介するとともに,それを受けて政府が展開しようとしている新たな食品安全行政を検証し,さらに,それ以外の政府,とくに農林水産省の食の安全に向けた対応,ならびに関連学会のBSE発生にともなう対応などを自己批判的を含めて検討し,そのことから何を学ぶかを考えたい.
- 2003-05-25
著者
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