肝細胞癌が完全に自然壊死を来したと考えられた1例
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概要
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肝細胞癌が完全な自然壊死を来したと考えられるまれな症例を経験したので報告する.症例は72歳の男性で,50年前に胃潰瘍穿孔で胃切除,輸血を行っている.C型慢性肝炎,糖尿病で近医通院中,原因不明の急性腎不全の回復期と考えられる状況で当院入院となった.入院中のCTで肝S8に約2.5 cmの腫瘍を認めた.その後8カ月間経過観察を行い,増大傾向はなかったが,腹部血管造影検査で,腫瘍の辺縁に一致してリング状に淡い濃染像を認め,AFP 972 ng/ml, PIVKA II 1880 mAU/mlと高値を示し,肝細胞癌と考え,肝部分切除術を行った.切除した腫瘍は境界明瞭な被膜を有し内部は黄褐色の壊死様物質が認められ,病理組織学的検査所見では結節内の細胞は広範に壊死し,腫瘍細胞は認められず,術後,腫瘍マーカーも正常化していたことより肝細胞癌が完全に自然壊死に陥ったものと考えた.
- 2009-05-25
著者
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伊藤 昭宏
土岐市立総合病院外科
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西 鉄生
土岐市立総合病院外科
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神崎 章之
土岐市立総合病院外科
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川越 孝次
土岐市立総合病院外科
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榊原 聡
土岐市立総合病院外科
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日比野 壮貴
土岐市立総合病院外科
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日比野 壮貴
土岐市立総合病院 内分泌代謝科 外科 消化器内科
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