脂溶性食品成分の生体利用性に関する統合研究
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概要
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食品がヒトの健康に与える影響を知るためには, 栄養素や機能性成分の吸収代謝, 体内動態や蓄積, すなわち生体利用性を明らかにすることが重要である。生体利用性に最も影響するのが, 食品成分が最初に生体と接する場である消化管における動態や腸管吸収である。有益な健康に対する機能性を有する非栄養素機能性成分の多くは脂溶性であるが, 脂溶性成分の吸収代謝には未解明なことが多い。筆者らは食事性脂質の腸管吸収機構について研究を行い, 脂肪酸やモノグリセリドの吸収に膜タンパク質が関わっていることを培養細胞およびリンパカニュレーションラットを用いて示した。また, 脂質吸収研究の手法や成果をもとに, 脂質膜と親和性を有するフラボノイドについての腸管吸収代謝機構を検討した。これらの培養細胞および動物レベルで得られた成果をヒトボランティアによる摂食試験へと発展させさまざまな食品成分の生体利用性を統合的に解明することを目指している。
- 2009-06-10
著者
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