分子生物学の俎上に載った白癬の病原性と免疫
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概要
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最近,白癬菌の宿主への感染機序とそこに関与している因子(病原因子)に関する遺伝子レベルの研究が徐々に展開されるようになってきた.個々の遺伝子単位の解析に加え,大規模な遺伝子発現解析も行われるようになり,主要な白癬菌であるTrichophyton rubrum の遺伝子を中心に,その構造や発現制御の様式に関する情報が供給されつつある.今後は,単離された遺伝子の宿主感染プロセスにおける機能および役割の解明が重要となる.また,これらの遺伝子の発現に対する宿主の応答反応(免疫系)の解析も今後必要になるであろう.このような研究を進めていくためには遺伝子操作の技術(形質転換,遺伝子破壊など)が必要不可欠となる.しかし,白癬菌の遺伝子操作技術は現時点では開発途上にある.そのため,筆者らは白癬菌遺伝子操作システムの構築を進めてきた.ここでは,筆者らがこれまでに行ってきた白癬菌への外来遺伝子導入システムについて紹介する.
- 日本医真菌学会の論文
- 2008-10-30
著者
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