盲腸原発MALTリンパ腫の2切除例
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概要
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盲腸原発MALTリンパ腫の2症例を報告する.症例1は77歳の女性で,便潜血反応陽性を主訴に受診し,大腸内視鏡検査にて盲腸の隆起性病変を指摘され,生検でMALTリンパ腫(疑い)と診断.外科切除を行った.腫瘍は盲腸粘膜下層を主座とした14×13mm大の病変で,病理組織学検査で,centrocyte-like cellのびまん性の増殖を認め,免疫染色でCD20(+)などでありMALTリンパ腫と診断された.症例2は68歳の女性で,症例1とほぼ同様な経過で手術となった.腫瘍は30×40mmで漿膜下層まで達していた.症例2ではlympho-epithelial lesionを認めている.両症例とも,リンパ節転移はなく,また胃粘膜組織の検鏡,培養ではH. pyloriは陰性であった.症例1は術後に胃癌を併発したが根治術可能であり,両症例とも再発の兆候は無い.大腸MALTリンパ腫の文献的考察と,特に除菌治療の可能性について,また盲腸MALTリンパ腫の本邦報告例を検討したので合わせて報告する.
- 2008-03-01
著者
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