プロトンポンプ阻害薬抵抗性の逆流性食道炎への対応
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概要
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逆流性食道炎例がプロトンポンプ阻害薬(PPI)による治療に抵抗性を示す要因としては,胃排出遅延や遺伝的にPPIの代謝が早いことなどによりPPIの血中濃度が上がらないことと,nocturnal gastric acid breakthrough (NAB) と称されているPPI投与中の夜間酸分泌の2つが考えられる.NABが観察される症例はH. pylori 感染が陰性であることが特徴であり,夜間に胃食道酸逆流が高頻度にみられる重症逆流性食道炎例がPPI治療に抵抗性を示した場合にNABを考慮すべきである.NABに対しては就寝前のH2受容体拮抗剤の追加投与やPPIの朝夕分割投与などが有効である.
- 財団法人 日本消化器病学会の論文
- 2006-11-05
著者
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