mRNAの一生 : mRNAプロセシング・核外輸送・品質管理ネットワーク
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概要
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高等真核生物では,タンパク質をコードするmRNAは,核内で合成され,5 末端のキャッピング,スプライシング,3 末端のポリアデニル化といったプロセシングを受けることで,成熟したmRNAとなる.成熟mRNAは,核膜孔を通過して細胞質に移動し,タンパク質翻訳の鋳型となる.この際,mRNAに不都合があればタンパク質をつくることなく分解される.一方,翻訳の鋳型として働いたmRNAも,最後には役目を終えて分解される.これらの過程に関わる因子と,各過程を共役する因子が同定されたことによって,mRNAの生合成から分解までの全体像が少しずつ明らかになりつつある.遺伝情報の伝令役であるmRNAが生合成されてから分解されるまでを,最新の知見を織り交ぜて紹介する.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
- 2008-02-01
著者
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福中 彩子
京都大学大学院生命科学研究科
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山崎 智弘
京都大学大学院生命科学研究科
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藤原 奈央子
京都大学大学院生命科学研究科
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増田 誠司
京都大学大学院生命科学研究科
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増田 誠司
京都大学大学院生命科学研究科統合生命科学専攻
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