ダイオキシン類汚染土壌の熱脱着処理におけるダイオキシン類の挙動
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概要
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ダイオキシン類汚染土壌の熱脱着処理において,ダイオキシン類およびPCBの熱脱着における挙動を調べ,熱処理に影響の大きい物性値と考えられる蒸気圧と関連付けて整理した.実験試料としては,PCB由来汚染を模擬した模擬汚染土壌および化学工場跡の実汚染土壌を用いた.200–600°Cに加熱温度を変更させた結果,加熱温度を上げることにより熱脱着でのダイオキシン類除去性能が上昇し,300°Cと400°Cの間に大きな変化があった.また,熱脱着においてダイオキシン類の一部が分解しており,この分解は土壌の触媒効果によるものと考えられる.さらに,各異性体の蒸気圧と熱脱着後の回収率(土壌残存分と揮発分を合計した回収率)に関係があり,蒸気圧が高いほど回収率が高くなった.これは,蒸気圧が高いほど土壌に作用する時間が短くなり,分解率が低下するためと考えられる.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2007-11-20
著者
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佐藤 岳史
(株)東芝 社会システム社 水・環境システム事業部環境システム技術部
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轟木 朋浩
(株)東芝 社会システム社 水・環境システム事業部環境システム技術部
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中条 克彦
(株)東芝 産業システム社 事業開発推進統括部PCB処理事業推進室
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五反田 武志
(株)東芝 研究開発センター
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竹山 智子
(株)東芝 研究開発センター
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轟木 朋浩
株式会社東芝 社会システム社水・環境エンジニアリングセンター水・環境プロセス技術部
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