抗真菌薬の基礎
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
深在性真菌症は,ヒトの組織内に侵入して感染を引き起こし,日和見感染症として重篤化する.治療薬として,ポリエン系,アゾール系,フロロピリミジン系の3系統に加えて,新たにキャンディン系抗真菌薬が上市された.一方,既存品については,フルコナゾール(アゾール系)のプロドラッグ化,ならびにイトラコナゾール(アゾール系)やアムホテリシンB(ポリエン系)の製剤改良が成功している.しなしながら,治療の満足度は低く,難治性真菌症に有効な新規機序の化合物の開発が望まれている.新規機序として,タンパク合成阻害薬のイコファンギペンやソルダリンが注目される.さらに,抗真菌薬のゲノム創薬の現状や臨床病態を反映したカンジダとアスペルギルス感染動物モデルについても概説する.
- 2007-07-01
著者
-
松本 哲
アステラス製薬株式会社薬理研究所
-
波多野 和男
アステラス製薬株式会社薬理研究所
-
牧 克之
アステラス製薬株式会社 薬理研究所 感染症研究室
-
波多野 和男
アステラス製薬株式会社 薬理研究所 感染症研究室
-
松本 哲
アステラス製薬(株)薬理研究所免疫感染症研究室
-
牧 克之
アステラス製薬(株)薬理研究所免疫感染症研究室
関連論文
- Aspergillus fumigatusによるマウス呼吸器感染に対するmicafunginの防御効果
- Candida属およびAspergillus fumigatusによるマウス全身感染に対するmicafunginの防御効果
- キャンディン系抗真菌薬micafunginのin vitro抗真菌活性
- 臨床分離 Candida tropicalis にみられた micafungin の paradoxical effect
- Micafunginとamphotericin B, itraconazoleおよびfluconazoleとの併用効果
- MicafunginのCandida albicansおよびAspergillus fumigatusに対する作用機序の生化学的および形態学的研究
- SY4-2 前臨床、臨床試験(P1-P3)にある抗真菌薬のオーバービュー(抗真菌薬:その現状と展望,シンポジウム4,医真菌学のコペルニクス的転回を目指して)
- β-lactam antibiotic-induced vancomycin resistant MRSA (BIVR) によるマウス感染モデルに対する vancomycin あるいは teicoplanin と β-lactam 薬との併用効果
- バンコマイシンとβ-ラクタム薬が拮抗するMRSAによるマウス全身感染に対するバンコマイシンとテイコプラニン単剤とβ-ラクタム薬併用時の治療効果
- 臨床分離 Candida 属および Aspergillus 属真菌の micafungin 感受性 : 第2報
- 抗真菌薬の基礎
- モルモットの播種性カンジダ症および肺アスペルギルス症モデルにおける micafungin の治療効果
- Candida albicansマウス全身感染およびAspergillus fumigatusマウス呼吸器感染に対するmicafunginの最小有効血漿中濃度に関する検討
- 先天的複合免疫不全マウスを用いた口腔カンジダ症モデルに対するmicafunginの治療効果
- In vitro で micafungin に抵抗性を示す Candida tropicalis に関する検討 : 感受性測定のエンドポイントをどう定めるか
- 肺炎球菌によるマウス呼吸器感染モデルにおける各種β-lactam系薬の治療効果
- 実験的緑膿菌敗血症モデルにおけるcefoselis と amikacin の 併用効果の薬動力学的解析
- Streptococcus pneumoniaeとHaemophilus influenzaeの混合培養系におけるcefoselisの抗菌力
- In vivo pharmacokinetic model によるmethicillin耐性Staphylococcus aureusに対するvancomycinとcefoselisの併用治療効果
- P-016(SS1-1) 新規キャンディン系抗真菌剤ASP9726のin vitro、in vivo抗真菌活性(一般演題(ポスター発表),生態と進化から考える医真菌学)
- P-001 A.fumigatusに対する新規キャンディン系抗真菌剤ASP9726とvoriconazoleの併用効果検討(一般演題(ポスター発表),生態と進化から考える医真菌学)