低分子量ストレスタンパク質とバソプレシン : HSP27と血管平滑筋
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概要
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種々のストレスの負荷により組織・細胞にストレスタンパク質(heat shock protein:HSP)と呼ばれる一群のタンパク質が誘導される.ストレスタンパク質は生体防御機構に中心的な役割を果たすと考えられている.HSP27,HSP20およびαBクリスタリンなどの低分子量ストレスタンパク質は非刺激時においても主として骨格筋に高く発現しており,リン酸化によりその機能が制御されることが知られている.一方,American Heart Association(AHA)による心肺蘇生法に関するガイドラインにおいて心肺蘇生に用いる薬としてバソプレシンが挙げられている.バソプレシンはV1受容体を介し,血管平滑筋に直接作用する.本稿では,バソプレシンによる血管平滑筋細胞における作用およびその細胞内情報伝達機構に関し,特にHSP27との関連において私共の知見を含め紹介する.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
- 2006-09-01
著者
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小澤 修
岐阜大学大学院医学系研究科 分子・構造学講座薬理病態学分野
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小澤 修
岐阜大学 医学部 生命細胞医科学 講座 薬理学病態学 分野
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高井 信治
岐阜大学大学院医学系研究科 分子・構造学講座薬理病態学分野
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赤松 繁
松波総合病院 救命救急集中治療センター
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安田 鋭介
岐阜大学大学院医学系研究科 分子・構造学講座薬理病態学分野
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小澤 修
岐阜大学大学院医学研究科薬理病態学
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