GC/MS(SCAN)およびLC/MS(SIM)による野菜・果実中残留農薬の多成分一斉分析法
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概要
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著者らが既に報告したGC/MSおよびHPLCによる多成分一斉分析法の適用農薬数拡大とLC/MSの導入を検討した.GC/MSで42農薬中32農薬に対して,LC/MSでは71農薬中38農薬に対して定量可能であった.また,エチルチオメトンなど12農薬は一部の試料で回収率が不安定であったが,スクリーニング分析であれば適用可能であると思われた.この結果から既報と合わせて,本分析法で定量可能な農薬は161農薬,スクリーニング分析であれば177農薬が分析可能であると思われた.検出下限値は,0.001〜0.015 μg/g (GC/MS),<0.001〜0.010 μg/g (LC/MS)であった.検量線の相関係数は,0.976〜1.000 (GC/MS),0.968〜1.000 (LC/MS)であり,ほとんどの農薬で良好な直線性を示した.農薬が検出された試料およびFAPASの技能試験用試料を用いて,本法と公定法を比較したところ,ほとんどの農薬で分析値がほぼ一致し,十分な真度で分析可能であった.
- 公益社団法人 日本食品衛生学会の論文
- 2005-08-25
著者
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苗床 義隆
(独)農林水産消費技術センター岡山センター
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龍口 久子
(独)農林水産消費技術センター横浜センター
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苗床 義隆
独立行政法人農林水産消費技術センター門司センター
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柿本 芳久
独立行政法人農林水産消費技術センター門司センター
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岩嵜 吉哉
独立行政法人農林水産消費技術センター門司センター
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中村 茂
独立行政法人農林水産消費技術センター門司センター
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龍口 久子
独立行政法人農林水産消費技術センター横浜センター
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