セラチア性皮下膿瘍および肝膿瘍を形成した膵頭部癌の1例
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概要
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69歳女性. 膵頭部癌に対し17カ月におよぶPTCDチューブ留置中, 発熱のため入院. 右側腹部に皮下膿瘍を形成し, 灰白色の切開排膿液からSerratia marcescens が検出された. 約10日後のCTで肝右葉に10cm大の隔壁構造を有するlow density areaを認め, 肝膿瘍と考えた. 肝膿瘍からもSerratia marcescens が検出された. ニューキノロン系抗菌薬投与を開始し炎症反応は改善したが, 徐々に全身状態が悪化し死亡した. セラチアは消化管の常在菌の一つであるが, 弱毒菌であり健常者の場合は通常感染症の原因となることはない. しかし免疫力低下例では重篤な感染症を引き起こすことがあり注意が必要である.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
- 2005-10-25
著者
-
乾 由明
兵庫県立西宮病院外科
-
西川 正博
兵庫県立西宮病院外科
-
乾 由明
兵庫県立西宮病院内科
-
西川 正博
兵庫県立西宮病院内科
-
安永 祐一
兵庫県立西宮病院内科
-
渡辺 知英
兵庫県立西宮病院 内科
-
乾 由明
兵庫県立西宮病院 内科
-
安永 祐一
兵庫県立西宮病院 内科
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