NiおよびCo系金属間化合物触媒を用いたメタンのCO_2リフォーミング
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概要
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メタンのCO2リフォーミングに対するNi系およびCo系金属間化合物の触媒特性について研究した。アーク溶融法により,混合時の組成に対応した単一相の金属間化合物を調製した。粉末状に粉砕した金属間化合物を触媒として,1073 KにおいてメタンのCO2リフォーミング反応を行った。NiおよびCo粉末より高い初期活性を示したのはTa,HfおよびScとの化合物であった。これらの触媒の安定性を明らかにするため,コーク生成が起こりやすい低温(923 K)で反応を行った。Ni系化合物においては,Ni7Hf2,NiHfおよびNiHf2が高いCO2転化率を維持した。しかし,これらNi-Hf系化合物上にはかなり多量のコークが蓄積していること,およびその一部はフィラメント状のコークであることが明らかとなった。また,エチレンの水素化に対する活性がNiと同程度であることから,Ni-Hf系化合物では化合物表面がNi微粒子とHf種に相分離していることが示唆された。Co系金属間化合物の中では,Co2ScとCoHf2が安定した転化率を示した。エチレン水素化活性が低いことから表面での相分離はなく,化合物相が保たれていると考えられる。コーク生成量がより少ないCoHf2は100時間の反応においても高い転化率を維持した。CoHf2はメタンのCO2リフォーミングに対し,コーク生成が少ない安定な触媒であると結論した。
- 公益社団法人石油学会の論文
- 2005-03-01
著者
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