ヘアリンス中のアミノ変性シリコーンとジメチルシリコーンの分別分析法
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概要
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本研究では, ヘアリンスに配合されているアミノ変性シリコーン(AMS)とジメチルシリコーン(DMS)の分別分析を行うことを目的とした.一般的にシリコーンの分析にはサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)法が用いられているが, ほとんどの場合分子量が近いため, 両者を完全に分離することは困難であった.そこで, ヘアリンス中のAMSを誘導体化し, SEC-紫外可視(UV-VIS)検出器-示差屈折率計(RI検出器)を用いて分別分析法の検討を行った.その結果, ヘアリンス中のAMSのアミノ基をN-スクシンイミジル-4-ニトロフェニルアセテート(SNPA)により誘導体化して, UV-VIS検出器(280nm)でAMSを選択的に検出することで, DMSとの分別定量, 及びAMSの分子量の算出が可能となった.次に, RI検出器によりDMSとAMSの総量を算出し, 先にUV-VIS検出器で求めたAMS量をシリコーンの総量から差し引くことでDMSの量を算出したところ一部を除いて良好な回収率, 再現性が得られた.一方, 本方法を利用し, 核磁気共鳴分光法(NMR法)では感度不足により測定が不可能であったAMSの変性率を算出することが可能となった.
- 2005-07-05
著者
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足立 邦明
ライオン(株)分析センター
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足立 邦明
ライオン株式会社生物科学センター
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杉山 淳一
ライオン株式会社研究技術本部分析センター
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田中 孝祐
ライオン株式会社研究技術本部分析センター
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五十嵐 章紀
ライオン株式会社研究技術本部分析センター
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