摂食障害と私
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概要
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医師歴も, はや35年目である. 光陰矢の如く, まさに少年老い易く学成り難しを実感している. この機会に, 結局私のライフワークとなった摂食障害との個人的な関わりを振り返ってみたい. この35年間に, 摂食障害は飛躍的に増加した. 米国のCNNから, 日本でも摂食障害が増加したので取材したいとの依頼があった数年後に, 今度は韓国テレビから, 韓国でも日本のように摂食障害が増えたと取材を受けた. 摂食障害が先進国からしだいに広がっていく様子を示す興味深いエピソードであった. これは別の機会にも書いたことだが, 下坂幸三先生がある雑誌の編集後記に「摂食障害シンポジウムが終わっての帰り路, ある有能な精神科医が私に向かっておよそ次のように語りかけた. 『anorexiaについては, もう先輩がいる. しかしbulimiaについては, みなほとんど同じスタートラインについている』と. これはご自身がこれから大いにこの問題に取り組むという心意気を示されたのだろう.
- 日本心身医学会の論文
- 2004-11-01
著者
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