循環流動層ライザ縮流部での下降粒子抑制最低ガス速度の定式化
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概要
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本研究は,塔型固気混相装置の典型例として循環流動層(CFB)を選び,そのライザ縮流部における下降粒子抑制最低ガス速度(クリティカル速度)の実験的データ収集と定式化を目的としている.ガラスビーズを循環粒子として用い,CFBライザ縮流部での下降粒子量のガス流速に対する変遷を,粒子供給量を変化させて実験的に調べた.クリティカル速度の定式化は,著者らの提唱する均一径粒子が鉛直方向珠状にならぶとした理想的粒子クラスタモデルであるグローイングチエインモデル(GCM)と,粒度分布を考慮したレバイストGCM(RGCM)により行った.粒径範囲の異なる(125–280μm,90–225μm,28–90μm)循環粒子による実験結果から,クリティカル速度は粒子供給量に対し直線的に増加し,その傾きは循環粒子の粒度分布によらずほぼ一定であることが確認された.外挿にて求めた粒子供給量ゼロでのクリティカル速度と,GCMならびにRGCMによる無限粒子連鎖終末速度理論値を比較したところ,この両者にも直線関係が得られた.以上よりクリティカル速度は,粒子供給量と無限粒子連鎖終末速度理論値の線形式として表すことができた.RGCMの無限粒子連鎖終末速度理論値を用いたクリティカル速度理論式は,粒径範囲が28–280μmの循環粒子によるクリティカル速度実験値をも±10%以内の誤差で表現でき,その妥当性が示された.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2003-09-20
著者
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出口 清一
名古屋大学大学院工学研究科エネルギー理工学専攻
-
藤間 幸久
名古屋大学 理工科学総合研究センター
-
出口 清一
名古屋大学理工科学総合研究センター
-
水野 孝昭
名古屋大学理工科学総合研究センター
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西村 顕
名古屋大学理工科学総合研究センター
-
藤間 幸久
名古屋大学理工科学総合研究センター
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松岡 久美
名古屋大学理工科学総合研究センター
-
那須 英夫
名古屋大学理工科学総合研究センター
-
出口 清一
名古屋大学大学院工学研究科 エネルギー理工学専攻
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