<原著>逆流性食道炎と高齢者の気管支喘息
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概要
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目的:高齢気管支喘息患者において逆流性食道炎によく遭遇する.その要因について消化管X線検査時の胃食道逆流・FEV_1・BMI・心胸郭比・幽門輪機能より検討した.対象:気管支喘息患者32例のうち高齢者23例である.方法:気管支喘息の診断は1995年NHLBI/WHOの定義に従い,逆流性食道炎の判定はロスアンゼルス分類による内視鏡所見基準に従った.胃食道逆流は上部消化管X線検査,FEV_1はスパイロメトリ,BMIkg/m^2,心胸郭比は胸部X線検査,幽門輪機能は上部消化管内視鏡検査で観察した.結果:胃食道逆流は82.6%にみられ,全例に逆流性食道炎を認めた.そのうちFEV_1 85%以下の呼吸機能の低下が82.6%に,心胸郭比50%以上,BMI25kg/m^2以上,幽門輪機能不全が100%にみられた.結語:高齢気管支喘息患者では胃食道逆流・呼吸機能低下・肥満,心胸郭比異常や幽門輪機能不全がみられ,高率に逆流性食道炎発症を認めた.さらに十二指腸液逆流もあり,胃液ばかりではなく十二指腸液の逆流の予防や治療も必要である.
- 順天堂大学の論文
- 2001-10-19
著者
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