平板積分型熱伝導式による熱伝導逆問題の一解法および表面温度依存伝熱係数算出への応用
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概要
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物性値の温度依存性を考慮する上で便利な質量基準座標を用いた平板非定常熱伝導方程式を導き，これを積分し，材料内温度に依存する（熱伝導度×密度）の積分平均値と伝熱速度との関係を与える積分型非定常熱伝導式を得た．この式は，第三種境界条件と合わせ，非定常伝熱抵抗加算式を導く．積分平均比熱と（熱伝導度×密度）の温度依存性を温度の一次式で表し，種々のビオ数に対し非定常熱伝導方程式の数値解を求めた．数値解による材料内温度分布はパラメータ3つを含む座標のべき乗型モデル式で良く表され，その0次および1次のモーメントは既報の拡散脱着過程濃度分布に対し得られた経験式と良く一致した．これらの式を積分型非定常熱伝導式に適用し，温度分布より内部温度依存熱伝導度および表面温度依存伝熱係数を算出する逆問題に対し近似解法を得た．高温鋼板の水スプレー冷却の場合の材料内温度測定値より積分平均熱伝導度および表面伝熱係数を温度の関数として算出する解析例を示した．
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2002-05-20
著者
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