マクガーク効果における個人差
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概要
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マルチモーダルな音韻知覚に個人差が与える影響について, マクガーク効果の実験を3週間の時間間隔をあけて2回行って調べた.実験は220名の被験者に対して, 日常生活場面の知覚条件に似た環境のもとで行い, 視聴覚情報が矛盾する刺激について, 視覚情報による影響の程度と判断の一貫性について調べた.その結果, 被験者の判断分布は非常に広い範囲―影響を強く受ける者から全く受けない者まで―にわたること, 判断傾向は一貫していること, などの傾向が認められた.実験結果から, マクガーク効果の実験の遂行や結果の解釈には, 個人差などの被験者側の要因を考慮することが重要であることが示唆された.
- 日本音声言語医学会の論文
- 1998-07-20
著者
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