化学吸収法による火力発電所排ガス条件下の炭酸ガス分離・回収時のアミンロスの削減
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
排ガス量555m3/hの条件下で高さ約25mのパイロットスケールの吸収塔を用いて,LNG火力発電所排ガスに対する炭酸ガスの分離・回収を行った.とくに回収システムから外部に放出されるアミン量と運転条件の関係および吸収塔水洗部二段化のアミン口ス量に及ぼす効果について実験的に検討した.その結果から吸収塔ガス温度を下げれば吸収塔出口アルカリ濃度が下がること,また,水洗部アルカリ濃度が低い時に吸収塔出口アルカリ濃度が下がることを確認した.次に設備面では水洗部2段化が吸収塔出口アルカリ濃度の低減に著しい効果があることを確認した.このようなアミン口ス低減により,アルカノール系ヒンダードアミンである吸収剤KS-1について吸収塔出口アルカリ濃度が2.3〜10.4ppm,平均アミン口ス量が0.11gアミン/kgC02ときわめて少なくなり良好な結果がえられた.このようなアミン口スは従来と比べて約1/20のレベルであり,環境面とコスト低減面で望ましい効果を与える.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 2001-09-20
著者
-
飯島 正樹
三菱重工業(株)エンジニアリングセンター
-
三村 富雄
関西電力(株)電力技術研究所
-
野条 貴司
関西電力株式会社
-
野条 貴司
関西電力(株) 総合技術研究所
-
光岡 薫明
三菱重工業(株)広島研究所
-
光岡 薫明
三菱重工業株式会社
-
野条 貴司
関西電力(株)
-
三村 富雄
関西電力(株)総合技術研究所
-
飯島 正樹
三菱重工業 (株) エンジニアリングセンター
関連論文
- 中空糸膜コンタクターのCO_2吸収性能に及ぼす膜特性の影響の実験的および理論的検討
- 反応速度測定によるCO_2回収時のアルカノールアミン化学吸収剤の評価について
- 気液平衡試験によるCO_2回収時のアルカノールアミン化学吸収剤の評価について
- 化学吸収剤の基礎試験からCO_2回収プラントのCO_2回収熱量を予測する計算方法について
- 火力発電所排ガス条件下の炭酸ガス分離・回収における吸収塔高流量試験結果
- 二酸化炭素からのジメチルエーテル合成技術の開発
- 化学吸収法による排ガス二酸化炭素回収システムに関する最近の研究と回収二酸化炭素の応用検討
- 発電所排ガス中の二酸化炭素回収に関する技術開発
- 最近のアミン系C02吸収システムとその適用分野 (特集1 二酸化炭素・酸性ガスの吸収剤)
- CO_2の分離技術
- 化学吸収法による火力発電所排ガス条件下の炭酸ガス分離・回収時のアミンロスの削減
- 高性能 CO_2 回収試験装置による回収エネルギー測定方法の改良
- 排ガス二酸化炭素の高効率回収システムとその適用分野
- 燃焼排ガスからの省エネ型二酸化炭素化学吸収法の開発 (環境技術のすべて) -- (大気保全環境技術)
- 太陽電池を利用した高効率水電解システムの開発研究
- LNGコンバインド火力発電所排ガス条件下の炭酸ガス分離・回収への化学吸収法の適応性
- 石炭焚き火力発電所排ガス条件下の炭酸ガス分離・回収への科学吸収法の適応性
- 排煙脱炭パイロットプラント試験研究
- 太陽電池を用いた高圧型水電解システムによる水素製造
- 燃焼排ガスからのCO_2回収新技術と石油増進回収法への適用
- CO_2貯留技術の動向 : 3)地中貯留技術の利用(EOR)
- 化学吸収法による炭酸ガス分離に伴うタービン出力低下量の計算評価
- 化学吸収法によるCO_2分離プロセスの最適運転方法の予測計算
- 排煙脱炭パイロットプラント試験研究
- 化学吸収法によるCO2 分離回収のエネルギー削減技術
- ボイラー排ガスのCO_2分離回収用省エネルギー型化学吸収剤の開発
- 帯水層へのCO2処理に関する研究 : CO2溶解特性について
- 太陽電池を用いた固体高分子型水電解法による水素製造
- 太陽エネルギーによる水素製造試験(第4報)
- 太陽エネルギーによる水素製造試験(第3報)
- 自然エネルギ-による水素製造技術の開発研究
- 帯水層へのCO2処理に関する研究
- 化学吸収法による炭酸ガス分離に伴うタービン出力低下量の計算評価
- 排煙脱炭技術とその適用 (環境保全特集)
- 化学吸収法による燃焼排ガスからのCO_2回収技術とCO_2有効利用, 処分方法
- 火力発電所における排煙処理技術
- 燃焼排ガスからの二酸化炭素の回収技術