春植え食用ユリにおける生育期間中の無機成分の変動
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概要
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食用ユリ品種白銀を用いて,春植え栽培における生育期間中の無機成分の変動について検討した.<BR>1.窒素とリンの含有率は地上部では発芽直後に高かったが,その後は収穫期まで低下し続けた.また,旧りん茎では着らい期頃に窒素とリンの含有率が低下したが,窒素とリンの含有量は植え付け後から着らい期頃まで大きな変化はなく,着らい期後急増し,収穫時には地上部に比べ地下部に含まれる割合が高くなった.<BR>2.カリウム含有率は葉とりん茎で生育期間中大きな変化がみられなかった.個体当たりのカリウム含有量の増加パターンは窒素やリンと同様であったが,収穫時のカリウム含有量は測定した無機成分中最大であった.<BR>3.カルシウムは葉で,マグネシウムは茎で,含有率が生育に伴い上昇した.カルシウムとマグネシウムの含有量は発芽後から急増し,地上部に含まれる割合が高かった.<BR>4.個体当たりの年間吸収量は,カリウムが1,011mgで最も多く,窒素とカルシウムが500mg前後でこれに次ぎ,リンとマグネシウムは150mg未満と少なかった.
- 園芸学会の論文
- 1996-09-15
著者
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