消石灰の添加によるしゅう酸鉄(III)錯体水溶液中の鉄イオンの除去
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概要
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しゅう酸を利用した粘土の化学処理および他の産業工程から排出される廃しゅう酸鉄(III)錯体を含む溶液中のFe(III)イオンの除去に,中和剤として消石灰を用いる研究を行った。実験では,塩化鉄(III)水溶液にしゅう酸を溶解してしゅう酸鉄(III)水溶液を作成し,実験条件として液温,しゅう酸の濃度,Feの濃度,初期pHおよび消石灰添加量を変化させて行った。液中のpHは消石灰添加量に依存し,0.100mol/lのしゅう酸に0.010mol/lのFeの水溶液の場合では25℃で4g/l以上必要であった。溶液中のFe(OH)3沈殿生成はCa(OH)2の解離溶解性に依存するが,反応は15分以内で終了した。その際,消石灰使用量は溶液の初期pH,Fe濃度およびしゅう酸の濃度によって影響された。また,一度使用した消石灰の残渣を再使用したときには,その反応性は低下した。本実験においては人工のしゅう酸鉄水溶液における温度の影響はあまりないが、実際の粘土浸出液液では温度の上昇とともに反応性は向上し,FeならびにAlの除去に効果的であることがわかった。
- 1999-11-25
著者
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季 成五
草堂大学校環境工学科
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呉 鍾基
韓国科学技術研究院
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李 成五
草堂大学校環境工学科全南大工業技術研究所
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金 明俊
全南大学校工科大学資源工学科
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申 芳燮
全南大学校工科大学
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金 明俊
金南大学校工科大学資源工学科
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申芳 燮
全南大学校工科大学
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