セメント粉砕用チューブミルにおける粉砕速度式
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概要
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次式で表現される粉砕速度式のセメント閉回路粉砕系に対する適合性を, セメント粉砕の実操業データを用いて検討した.<BR><I>R (D<SUB>p</SUB>, t</I>) /<I>R (D<SUB>p</SUB></I>, 0) =exp (-<I>ktD<SUP>n</SUP><SUB>p</SUB></I>) <BR>この粉砕速度式において, <I>k</I>および<I>n</I>は従来から定数とみなされていたが, いずれも粉砕の進行とともに変化する.その際, <I>n</I>は粉砕過程での粒子径<I>D<SUB>p</SUB></I>によって変化し, <I>k</I>と<I>n</I>の間には次式の関係が成り立っていることがわかった.<BR><I>k</I>=5.93×10<SUP>-4</SUP> (22.5×10<SUP>-6</SUP>)<SUP>-<I>n</I></SUP><BR>この式を粉砕速度式に代入すると, 粉砕による粒度分布変化に関するパラメーターは<I>n</I>だけになる.さらに, <I>D<SUB>p</SUB></I>=22.5×10<SUP>-6</SUP>mでは, <I>R (D<SUB>p</SUB>, t</I>) /<I>R (D<SUB>p</SUB></I>, 0) は<I>n</I>の値によらず一定となり, 粉砕時間<I>t</I>が同一の場合にはすべての<I>k</I>および<I>n</I>を満足する定点<I>P<SUB>s</SUB></I> (<I>D<SUB>p</SUB></I>, <I>R</I>(<I>D<SUB>p</SUB></I>, <I>t</I>)/<I>R</I>(<I>D<SUB>p</SUB></I>, 0) が存在する.<BR>なお, <I>k</I>の値は<I>D<SUB>p</SUB></I>が4μm程度以下で補正が必要である.
- 社団法人 化学工学会の論文
- 1995-07-10
著者
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