タイヤのトレッド摩耗に関する研究-スリップ速度が大きい場合の摩擦と摩耗-
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概要
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前報1)では, タイヤの摩耗試験を実験室で厳密に行うため, 試験機の精度を上げること, ゴム摩耗屑を速やかに排除するためマイカ粉をタイヤトレッド表面に均一に静電塗装することなどによって摩耗試験に必要な性能をもたせた. そして, セーフティウオーク路面上において, 小さな横すべり角でもって走行しているタイヤのトレッド摩耗に及ぼす主因子の影響を求めた. 引き続いて, 本報では試験機のマイカ粉静電塗装装置の制御精度を更に改善することによって, すべり速度が大きい場合の試験に必要な性能をもたせ, すべり速度が大きい場合のトレッドゴムの摩擦係数と線摩耗率(単位すべり距離当たりの摩耗量)の変化を求めた. その結果, 両者共0.5m/s前後のすべり速度でピーク値をもつこと, 線摩耗率の速度による変化は摩擦係数の速度変化より大きくなること, エネルギー摩耗率(単位ロスエネルギー当たりの摩耗量: 摩耗効率)の速度による変化は摩擦係数の速度による変化に類似していることなどがわかった.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
- 1995-04-15
著者
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