脂質異常症患者治療におけるNarrative based Medicine(第1報)
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概要
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脂質異常症は動脈硬化性疾患の重要な危険因子である。動脈硬化性疾患では,1次予防・2次予防を通じて生活習慣の改善が治療の基本である。今回,総合病院の総合内科外来で,脂質異常症の継続的な治療を受けた患者を選び対象とした。さらにその中から,生活習慣の記録とその変容が記録されているものを選別し,脂質異常症の治療と生活習慣についての後ろ向き研究をした。2005年から2011年の間の対象患者は30名,男性16名(平均年齢55.6歳)と女性14名(平均年齢68.6歳)で,外来治療期間は平均28±11か月であった。喫煙者は4名認められたが,治療経過中に禁煙できなかった。食習慣については,家族が調理する場合や外食者に比べて,患者本人が調理する場合は脂質異常症の食事療法の改善率が低かった。飲酒習慣は1/3 にみられたが,その半数に改善が認められた。また対象患者の半数の人が何らかの運動をしており,運動習慣のあるものは男性の方が多かった。BMI25以上の肥満者が26.7%にみられたが,対象患者の66.7%に体重の変化が認められなかった。治療内容では,生活習慣指導のみで改善した者が7名いた。さらに,薬物治療を施行した者では,服薬が守られている限り全員で脂質異常症が改善していた。
著者
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