2011年3月11日に起きた東日本大震災は、中小企業の経営に大きなダメージをもたらした。これまで何とか耐えてきた経営者だったが、ここに来て行き詰まるケースは後を絶たない。 栃木県下野市で豆腐の製造・販売を営んでいた稲食もそうした1社だ。11年10月6日、宇都宮地裁から破産手続開始の決定を受けた。帝国データバンクによれば、負債総額は約6億9900万円。