ピリダリルがSf9培養細胞のATP濃度におよぼす影響
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概要
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各種細胞毒性物質がSf9培養細胞中のATP濃度におよぼす影響を比較検討した.その結果, ミトコンドリア呼吸に作用することが知られているアセキノシル(10μM), クロルフェナピル(1.0〜10μM), フェンピロキシメート(0.01〜1.0μM), ロテノン(0.1〜10μM), CCCP(0.1〜1.0μM), オリゴマイシン(0.1〜10μM)は, それぞれ処理後Sf9細胞のATP濃度を速やかに減少させた.核酸生合成を撹乱して細胞毒性を示す5-フルオロウラシル(0.1〜10μM)はSf9細胞のATP濃度に影響を及ぼさなかった.タンパク生合成阻害作用を示すアニソマイシン(10μM)は, 処理後ATP濃度は上昇した.殺虫作用機構未知のピリダリル(0.1〜10μM)は, Sf9細胞のATP濃度を徐々に減少させたが, そのタイムコースは上記の物質を処理した場合とは異なり, 細胞毒性発現機構はそれらとは異なると考えられた.
- 2005-11-20
著者
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斎藤 茂
Agricultural Chemicals Research Laboratory Sumitomo Chemical Co. Ltd.:(present Address)crop Protecti
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斎藤 茂
Agricultural Chemicals Research Laboratory Sumitomo Chemical Co. Ltd.:(present Address)crop Protecti
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