家庭への訪問教育の実践:離島の養護学校で<教育実践>
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概要
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鹿児島県大島郡は島嶼部であり、大島にある大島養護学校は知的障害校だが、肢体障害も含めて通学したくても困難な子どもの家庭に訪問教育を行っている。訪問担当の正規教員は1名のみで、他は非常勤である。研修の機会も会う機会も限られる状況の中、教員の集団的な取り組みが困難であり校務にも追われている。その中で重度脳性まひの千尋さんの家庭を訪問しての訪問教育実践を取り上げ、家庭との協力関係を築きながら、水、ハンドベルなどの教材を用いて子どものリラックスと笑顔を引き出す、母親との二人三脚の取り組みを紹介した。離島ゆえに母親も教員も孤独になりがちで、介護の支えになることも求められ、子どもに集団学習を保障するスクーリング、教育相談の取り組みの中での離島への援助などの工夫もしている。また、教員の任期の短さについても指摘した。