南極昭和基地で観測された斜面下降風の鉛直分布の数値シミュレーション(第1回南極気水圏シンポジウム)
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概要
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南極昭和基地で観測されたレーウィンソンテのデータのうちで典型的なカタバティック風であると思われる8m/s以上の強風を選んで解析し,風向風速と気温の鉛直分布の特徴を調査したところ,高さが200〜300mの層で風速およひ気温が最大になることがわかり,さらにウィント・スパイラルが左まわりになっていることがわかった.そして大気の安定度や温度風と斜面の効果を考慮し,さらに定常で斜面に沿った2次元の一様流を仮定した時に成立する運動方程式系を数値計算によって解いたところ,風速の鉛直分布とウィンド・スパイラルのパターンが実測データと一致する解を得ることがてきた.ただし,この運動方程式系を導入する際には次のような仮定を用いた.すなわち,接地気層で用いられたMonin-Obukhovの相似則をエクマン層全体に拡張する.ただしエクマン層の各高さにおける熱と運動量のフラックスを用いてMonin-Obukhovの長さ(L)は定義されるとし,無次元化風速シャー関数(φ)については中立または安定状態で次式を仮定した.φ=(1+12z/L)^<1/2>
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