黒質・脚橋核GABA投射路のPentylenetetrazol(PTZ)けいれんに対する促進効果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ラットの両側黒質およびその黒質GABA投射路(両側脚橋核・上丘)にGABA agonistであるmuscimolを微量注入し, その後のpentylenetetrazol(PTZ)誘発けいれんに及ぼす影響を検討した。その結果, 黒質へmuscimolを注入するとPTZけいれんの発展が有意に抑制された。一方, 脚橋核にmuscimolを注入した群ではけいれんの発展は有意に促進されたが, 上丘では変化を認めなかった。また, 脚橋核へGABA antagonistであるbicucullineを注入した場合は, 逆にPTZけいれんは有意に抑制された。以上のことから, けいれん発作の発現と伝播に対するGABAの作用には部位差があり, 特に黒質と脚橋核を結ぶGABAニューロンが重要な働きをしていることが示唆された。
- 日本てんかん学会の論文
- 1988-10-31
著者
関連論文
- 黒質・脚橋核GABA投射路のキンドリング発作に及ぼす影響
- IB-6 脚橋核へのbicuculline注入がキンドリング発作に及ぼす影響
- 黒質・脚橋核GABA投射路のPentylenetetrazol(PTZ)けいれんに対する促進効果
- 2G179 黒質GABA系とけいれん発作 : その影響の部位差に関して
- 1B040 扁桃核へのNaloxone微量注入のPentylene-tetrazolけいれんに及ぼす影響l
- I-B-13 中脳橋被蓋へのMuscimol微量注入のPentylenetetrazolけいれんに及ぼす影響