観測データによる,有明・八代海海域における水温,塩分,潮位の時系列変動特性
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概要
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1981~2008年の東シナ海北部海面水温,有明・八代海海域の水温,塩分,潮位および周辺陸域の気温,流入河川の流量データを用いてMann-Kendall検定,均質性検定等の統計解析を行い,東シナ海北部海面水温および気温と有明・八代海の水温の関連性,潮位変動と水温変動の関連性,塩分と流入河川の流量の関連性を検討した.検討の結果,有明・八代海海域の水温変動は,東シナ海北部の海面水温,周辺陸域の気温の変動の影響を強く受けており,その傾向は八代海でより顕著であることがわかった.また,潮位の上昇は,水温の上昇と同時かあるいはやや遅れて出現しており,水温変動が潮位変動の要因の一つである可能性が示唆された.有明・八代海湾口部の塩分の経年変動に,筑後川,球磨川からの河川流量の経年変動の影響が現れ,特に,梅雨期においてその傾向が顕著である.
- 公益社団法人 土木学会の論文
著者
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川崎 信二
熊本県水産研究センター
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園田 吉弘
熊本大学 沿岸域環境科学教育研究センター
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滝川 清
熊本大学 沿岸域環境科学教育研究センター
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荒巻 智子
いであ株式会社九州支店
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齋藤 孝
株式会社オーシャニックコンサルタンツ