ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術の初期成績と恥骨後式前立腺全摘除術との比較検討
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概要
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(目的) ロボット支援前立腺全摘除術(RARP)の初期成績と恥骨後式前立腺全摘除術(RRP)との比較検討. (対象・方法) 同時期に手術療法を行ったRARP 92例とRRP 68例を対象に手術侵襲,制癌効果,機能成績及び合併症を解析した. (結果) 手術時間はRRPで短かったが鎮痛薬使用率やSIRS発生率,食事開始日に有意差はなかった.出血量や術後血中総蛋白減少率,術後2日目の白血球数,尿道カテーテル留置期間および入院期間はRARPで有意に少なかった.RARP, RRPの断端陽性率はそれぞれ27%,19%(p=0.24),PSA再発率は12%,19%(p=0.73)といずれも有意差はなかった.尿禁制はpad 1枚/日以内までの平均期間がRARP 1.8カ月,RRP 3.3カ月(p<0.01),Pad freeまでの平均期間がRARP 4.3カ月,RRP 6.2カ月(p=0.03)と有意にRARPで優れていた.性機能温存率はRARP 65%,RRP 75%(p=0.69)と有意差はなかった.合併症発生率はRARP 9.8%,RRP 16.2%(p=0.23)と有意差はなかったがRARPで低い傾向であった. (結論) RARPの初期経験であるが手術侵襲と合併症はRARPが優れていると考えられた.制癌効果と性機能温存について有意差はなかった.尿禁制についてはRARPが有意に優れていた.
- 一般社団法人 日本泌尿器科学会の論文
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