損害保険会社における巨大リスクの引受け
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概要
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国内損害保険会社における巨大リスクとして,風水災や地震といった自然災害の集積リスクがある。こうした巨大リスクに対して当社は,「リスクベース(ERM)経営」を通じて,リスク量の定量的な把握および管理ひいては引受実務を行っており,その実践のために,当社では内部リスク評価モデルを開発しリスク量や期待値を定量的に解析しているが,当社では,この「リスクベース(ERM)経営」を「リスク/資本/リターンの3つの関係を常に意識し,これを通じてステークホルダーに価値を提供しながら企業の持続的な成長を実現すること」と定義している。リスク検証結果に基づいて,伝統的な再保険,証券化,リスクスワップなどを組み合わせてリスクヘッジを行い経営の安定化を図っている。今後更にグループ横断での自然災害集積リスクの把握・管理態勢を強化しモデルを継続的に高度化していき,その結果を保険引受政策や再保険政策にも順次反映させる。
- 日本保険学会の論文