半月板再建術における移植腱の組織学的検討:─骨膜被覆が移植腱に及ぼす影響─
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概要
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〔目的〕移植腱に骨膜を被覆して家兎を用いた半月板再建術モデルを作製し,骨膜被覆が移植腱に及ぼす影響を検討した.〔対象〕日本白色家兎12羽を用いた.〔方法〕右膝には長趾伸筋腱をそのまま移植し(非骨膜群),左膝には骨膜を巻き移植した(骨膜群).術後2,4,8,12週で屠殺した後,腹大動脈より朱色墨汁とゼラチンを混ぜた溶液を注入し,肉眼的また組織学的観察を行った.〔結果〕骨膜群の方が早期より血管像が鮮明に見られた.また,半月板形状へのリモデリングも早かった.組織像は骨膜群では4週で内軟骨性骨化を認め,12週で軟骨細胞が縦列化し,滑膜様組織像がみられた.非骨膜群ではこれらの過程の遅れや不全が生じていた.〔結語〕骨膜にて腱組織を被覆することにより,半月板様組織変化が加速されたのではないかと考えた.
- 理学療法科学学会の論文
著者
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石川 大樹
佐々木病院 横浜鶴見スポーツ&膝関節センター 整形外科
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福原 大祐
昭和大学 医学部 解剖学講座 顕微解剖学部門
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谷川 直昭
昭和大学 医学部 解剖学講座 顕微解剖学部門
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前田 慎太郎
昭和大学 医学部 解剖学講座 顕微解剖学部門
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中山 博喜
昭和大学 医学部 解剖学講座 顕微解剖学部門
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平田 裕也
昭和大学 医学部 解剖学講座 顕微解剖学部門
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塩田 清二
昭和大学 医学部 解剖学講座 顕微解剖学部門
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