腹腔鏡下腹膜生検の迅速病理診断が有用であった結核性腹膜炎の1例
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概要
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症例は29歳,男性,左側腹部から背部にかけての疼痛を主訴に当院受診.胸腹部CTにて腹腔内に多数の結節とリンパ節腫大,右胸水,腹水を認め,PET-CTで腹膜,胸膜に高度のFDGの集積を認めた.血清CEA,CA125,可溶性IL-2レセプター抗体が上昇していた.癌性腹膜炎,悪性リンパ腫,悪性中皮腫,結核性腹膜炎などとの鑑別を要したが,確定診断が得られず腹腔鏡下腹膜生検を施行した.大網,腹膜及び肝表面に白色の小結節が多数認められ,大網は腹壁に癒着していた.術中迅速病理診断にて,乾酪壊死とLanghans巨細胞を伴う類上皮性肉芽腫を認めたことから,結核性腹膜炎と診断した.結核性腹膜炎は稀な疾患で,臨床像および検査結果から癌性腹膜炎との鑑別が困難であるが,腹腔鏡下腹膜生検の術中迅速病理診断が有用であった.
著者
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山田 裕輔
JA福島厚生連白河厚生総合病院臨床検査科
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松木 浩子
JA福島厚生連白河厚生総合病院病理診断科
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竹村 真一
JA福島厚生連白河厚生総合病院外科
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森合 博一
JA福島厚生連白河厚生総合病院病理診断科
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小林 英樹
JA福島厚生連白河厚生総合病院病理診断科
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鈴木 妙子
JA福島厚生連白河厚生総合病院臨床検査科
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鈴木 勝男
JA福島厚生連坂下厚生総合病院臨床検査科
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野沢 佳弘
JA福島厚生連白河厚生総合病院病理診断科