回復期病棟におけるリハビリテーションシステムの変更によるアウトカムの変化—入院時の治療期間・ゴール設定に基づいた起立訓練・ADL訓練を中心とした短期集中リハビリテーション—
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概要
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目的:回復期病棟のリハビリテーション(以下,リハ)システムの変更による治療成績を検証した.方法:治療期間・ゴールを設定し起立訓練とADL訓練中心の病棟訓練に変更した.変更前の6 カ月間の入院患者54 名と変更後4 年間の同時期の入院患者679 名の在院日数,FIM利得,FIM効率,自宅退院率を比較し,脳卒中,大腿骨近位部骨折,廃用症候群に層別化し同様に検討した.結果:全体で在院日数は96.5 日から4 年目には29.2 日に短縮した(p<0.001).FIM利得は有意差はなかったが,FIM効率は0.22から0.91に上昇した(p<0.001).自宅退院率は85.2%から99.1%に上昇した(p<0.001).脳卒中患者と大腿骨近位部骨折患者でも同様に在院日数は有意に短縮し,FIM効率は有意に上昇した.廃用症候群は症例数が少なかったが在院日数は有意に短縮した.結論:リハシステム変更により在院日数,FIM効率,自宅退院率が改善した.
著者
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石神 重信
武蔵村山病院リハビリテーションセンター
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高田 研
武蔵村山病院リハビリテーションセンター
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新舍 規由
武蔵村山病院 リハビリテーションセンター
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松原 弘明
武蔵村山病院リハビリテーションセンター
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佐藤 貴子
武蔵村山病院リハビリテーションセンター
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鈴川 活水
武蔵村山病院リハビリテーションセンター
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元橋 靖友
武蔵村山病院リハビリテーションセンター
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