局所麻酔のこれから─徐放化局所麻酔薬臨床応用へ向けて─
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
近年術後鎮痛の重要性がますます高まりさまざまな鎮痛方法,鎮痛薬が使用されるようになったが,いまだ十分といえる状況にはない.われわれは2006年より京都大学再生医科学研究所 田畑らと共同で徐放化局所麻酔薬を作成し研究を行っている.これまでに,2~3日間で50%程度,7日間で90%程度放出するようなリドカイン徐放シートの作成に成功した.さらにそれをラット術後痛モデルでの効果と投与部位周囲に毒性のないことを証明した.その後粒子化しラット硬膜外投与でも同様の実験を行った.現在,ヒトボランティアにおいて医師主導臨床試験を行っている.徐放化局所麻酔薬の単回投与で安全かつ簡便な術後鎮痛方法の確立を目指したい.
- 日本臨床麻酔学会の論文