大学病院1施設における術後肺血栓塞栓症と静脈血栓塞栓症予防ガイドラインの術前遵守度
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
2009年以降3年間に杏林大学医学部付属病院で術後に肺血栓塞栓症(pulmonary embolism:PE)を発症した症例を後ろ向きに調査し,当院で作成した静脈血栓塞栓症予防ガイドラインの遵守度を検討した.術後PE発症例は全22例(消化器外科:8例,整形外科:7例,婦人科・心臓外科・脳外科:各2例,救急科:1例),発症率は0.1%で,予後は死亡1例,後遺症残存1例,後遺症なし20例.術前にガイドラインを遵守せず術後PEを発症した症例は13/22例で,診断後の治療法は死亡した1例以外全例ガイドラインを遵守していた.術後PEは,術前にガイドラインを遵守することで発症率をさらに下げ得る可能性が示唆された.
- 日本臨床麻酔学会の論文
著者
関連論文
- 中心静脈穿刺資格制度と穿刺時エコー使用推奨による合併症軽減策--杏林大学医学部付属病院での取り組み
- 米国の緩和医療と終末期選択 : オレゴン健康科学大学Richardson博士の講演記録
- D-6 無酸素無糖培養後のミトコンドリアにおけるカルシウム緩衝作用(一般口演,第35回杏林医学会総会)
- プロポフォールがてんかん様体動を誘発した可能性がある重症筋無力症の1症例
- A-13 ラット坐骨神経結紮モデルにおける疼痛回避行動およびアロディニアに対するトラマドールの効果(一般口演,第34回杏林医学会総会)
- B-12 難治性の上肢反射性交感神経萎縮症に塩酸モルヒネが著効した症例(第13回杏林医学会総会)
- B-9 等比重ブピバカインの有用性 : 帝王切開術における検討(一般口演)(第32回杏林医学会総会)
- A-12 手術患者における輸血後の血清乳酸値の上昇(一般口演,第34回杏林医学会総会)
- 紹介 麻酔科医の血液製剤の使用指針に対する意識調査--全国麻酔指導病院を対象としたアンケート調査
- アセタゾラミドの酸塩基平衡に与える影響--simplified Stewart approachによる解析
- カプノメータ (特集 正常波形・正常値ミニシート付き 手術室モニターの異常値・異常波形82)
- 多発性骨髄腫に伴う多発肋骨骨折による胸郭動揺のため, 長期にわたる人工呼吸管理を要した一例
- 側臥位で施行される腹腔鏡下手術における高頻度な術後無気肺の発生
- 大学病院1施設における術後肺血栓塞栓症と静脈血栓塞栓症予防ガイドラインの術前遵守度