配食サービスの有無別独居高齢者の栄養状態
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概要
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目的 独居高齢者に配食サービスを提供することが,高齢者の栄養状態の改善につながるかどうか検討する。<br/>方法 対象は,宮崎県 T 町に在住の生活自立独居高齢者74人(女性,70~90歳,平均80.2歳)である。3 か月以上にわたって配食サービスを昼又は夕食として週に 3 回以上受けている独居者と配食サービスを受けていない独居者,同居者がいる在宅高齢者について身体計測,生化学検査,食事調査を実施し,配食サービスの有無によるこれらの違いを比較した。<br/>結果 今回の対象者は身体計測値からは栄養状態が良好であると思われた。しかし,独居高齢者のうち,配食サービスを受けていない者の血清総タンパク,血清アルブミンが低く,栄養改善が必要であると思われた。独居者であっても,配食サービスを受けている者のこれらの値は,同居者がいる者とほぼ同じであった。食事調査では,独居者は菓子類の摂取が多く,配食サービスを受けているものはさらに油料理の摂取が多いことがわかった。<br/>結論 独居高齢者は,提供された食事を食することにより,脂質の摂取量が増加し,血清生化学指標の改善につながったのではないかと考えた。配食サービスは,独居高齢者の栄養改善に役立つ可能性がある。
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