がん検診の実施状況に関する市区町村実態調査
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概要
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目的 血清ペプシノゲン(PG 法)による胃がん検診,卵巣がん検診,らせん CT(ヘリカル CT)による肺がん検診,マンモグラフィによる乳がん検診,30歳未満に対する子宮頸がん検診,前立腺がん検診の全国市区町村における実施状況を明らかにすること。<br/>方法 全国のすべての市町村と東京都特別区(3,242市区町村)に対して,上記のがん検診の平成14年度実施状況に関して,郵送法による調査を平成15年 2 月に実施した。<br/>成績 2,342市区町村(72.2%)から有効回答を得た。平成14年度における各がん検診の実施(実施予定を含む)割合は,マンモグラフィによる乳がん検診49.4%,前立腺がん検診33.7%, 30歳未満に対する子宮頸がん検診20.3%,ヘリカル CT による肺がん検診5.7%, PG 法による胃がん検診5.0%,卵巣がん検診4.8%であった。各検診の実施割合は地方により大きく異なった。<br/>結論 老人保健事業第 4 次計画で実施が勧奨されているマンモグラフィ検診を実施している市区町村は半数に過ぎなかった。検診の実施状況には地域格差があった。さらに,対象年齢,対象集団の設定方法,具体的な検査内容などにばらつきが存在し,検診方式の標準化を推進すべきであることが明らかになった。
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