未成年者喫煙防止対策評価のための成人式における喫煙率調査の試み
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概要
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目的 成人式における喫煙率調査を試行し,未成年者喫煙防止対策の基礎値把握および長期評価指標としての実用性を考察する。<br/>対象および方法 学校・地域保健連携による包括的地域たばこ対策を推進している新潟県 A 村(人口約6,500人)とその近隣の B 町(同12,000人)を対象地区とした。平成14年度に 2 地域の公的行事である成人式に出席した新成人(A 村69人,B 町118人)を対象に,現在の喫煙状況,初喫煙年齢,喫煙常習化年齢(A 村のみ),出身小学校等を無記名自記式アンケートにより調査した。<br/>結果 A 村の男女別新成人喫煙率は,男性68.0%,女性48.6%,かつその約 9 割は毎日喫煙者であり,喫煙者の 7 割以上が未成年期で常習化を来していた。B 町の新成人喫煙率もほぼ同様の結果であった。なお,高校生を対象とした喫煙率調査のみでは未成年者喫煙率が20%程度低く見積もられる可能性が示唆された。<br/>結論 成人式を活用した喫煙率調査は,未成年者喫煙防止対策の基礎値把握および長期評価の簡便な指標として実用可能である。
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