スチールヤンキードライヤーの省エネ効果:―ブラジルHergen社製―
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ティッシュ,トイレットペーパーの生産工程において,ヤンキードライヤーはその心臓部ともいえる重要な役割を果たしている。従来鋳鉄製であったヤンキードライヤーを,材質をスチールに変えることで,これまで鋳鉄製で直面してきた材質による不具合を解消し,かつ,熱伝導効率の大きな改善によって増産・増速効果を得られることが判ってきた。<BR>そのような状況下,Hergen社の独自の斬新な設計と徹底した製造管理によって製造されたスチールヤンキードライヤーが,納入客先においてより大きな省エネ(増産)効果を実現している。<BR>本稿では,スチールヤンキードライヤーの詳細な特徴とその効果を紹介する。<BR>以下に主な特徴の概略を挙げる。<BR><スチールヤンキードライヤーの主な特徴><BR>・最大操作圧はヤンキードラムの寸法に関係なく10bar。スチール構造により,爆発のリスクが無い。<BR>・ニップロードは90~120kN/mである。<BR>・高いメタル溶射技術による硬いシェル表面強度を実現している。<BR>・高い幾何学的精度と安定した製造工程が,スチールヤンキードライヤーを高速で運転して生産することを可能にしている。<BR>・製造と品質管理は,ASME並びにPED規準に準拠している(注:ASMEとはアメリカ機械工学会が制定したボイラー等の圧力容器などに関する規格。PEDとは欧州連合が制定した圧力機器指令)。