東京都におけると畜牛の地方病性牛白血病発生状況と牛白血病ウイルス浸潤状況
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概要
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1997~2012年度の東京都におけると畜牛の地方病性牛白血病(EBL)の発生状況を調査した結果,1997年度のEBL発生率は0.003%であったが,2005年度から増加し,2012年度は0.03%となった.EBL牛163頭のうち,生体所見で異常があったものは14.6%にすぎず,19.8%では白血球が7,500個/μl 未満であり,牛白血病ウイルス(BLV)抗体検査で陰性が1.85%認められた.一方,リアルタイムPCR法では全例からBLV遺伝子を検出したことから,本法はEBL診断に有効と考えられた.また,と畜牛のBLV抗体調査を行ったところ,陽性率は2005~2007年度には肥育用乳用種で23.8%,肥育用肉用種で19.8%であった.2012年度には肥育用肉用種のみを調査したが,12.7%に低下した.交雑種の陽性率は黒毛和種に比較して2回の調査ともに有意に高かった.
- Japan Veterinary Medical Associationの論文