難治性アトピー性皮膚炎におけるヒスタミンおよびCompound 48/80に対する皮膚反応―アトピー性皮膚炎の皮膚針試験―
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概要
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ヒスタミンおよびCompound48/80を使った皮膚針試験を健常人8例,難治性アトピー性皮膚炎患者19例におこなった.アトピー性皮膚炎患者ではヒスタミンによる紅斑,膨疹,Compound48/80による紅斑の発現が抑制されていた.また,アトピー性皮膚炎患者をトラニラスト投与前・後で同様の針試験をおこなってみると,この薬剤によってCompound48/80に対する皮膚反応が有意に抑えられていた.このことから,アトピー性皮膚炎難治例では異常な皮膚血管反応がおこっており,トラニラスト投与によって肥満細胞よりケミカルメディエーターの放出は抑えられていたが,健常人と異なった皮膚反応を示していた.
- 公益社団法人 日本皮膚科学会の論文